スペシャルティコーヒーについて調べてみた。
スペシャルティコーヒーとの出会い
今から約7年前くらいに僕はコーヒー好きになりました。
今思うと、それが「スペシャルティコーヒー」との出会いだったような気もしています。
当時は、自分が飲んだコーヒーは、「スペシャルティコーヒー」ではないかなと思います。
はじめて抱いた印象は、「ナニコレ!?高いなー。」でした。
ただし、飲んだ瞬間、その風味に魅了され、「うまい!」という感情が口の中に広がったのを覚えています。そこから、コーヒー好き人生がスタートしました。
スペシャルティコーヒーとは!?
- 消費者(コーヒーを飲む人)の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒーであること。
- 風味の素晴らしいコーヒーの美味しさとは、際立つ印象的な風味特性があり、爽やかな明るい酸味特性があり、持続するコーヒー感が甘さの感覚で消えていくこと。
- カップの中の風味が素晴らしい美味しさであるためには、コーヒーの豆からカップまでの総ての段階において一貫した体制・工程・品質管理が徹底していることが必須である。(From seed to cup)
上記のような、特定の評価基準をクリアしたハイクオリティのコーヒーのことを指すそうです。
つまり、普通のコーヒーとカテゴライズするために生まれた名称ということです。
もともとは1970年代にアメリカで使われ始めた言葉で、特別な気象・地理条件が生み出すユニークな味覚や香気をもつコーヒーをスペシャルティコーヒーと呼び、美味しいコーヒーを追求していく考え方の一つとして普及しました。
- ちなみにアメリカや日本では、「スペシャルティコーヒー」で、ヨーロッパでは「スペシャリティコーヒー」という言い方をするとのことでどちらでも正しいみたいです。
コーヒーは世界中で多くの人が好み、アメリカを始めとする多くの国で大量消費される時代が続いていました。そこで、消費者にリーズナブルなコーヒーを提供することが優先とされてしまい、コーヒーの価格競争となり、コーヒーの低価格化が加速したそうです。
結果、コーヒーの第一次産業とするコーヒー農家の方々への賃金が低下してしまい、賃金の低下による品質の悪化してしまうという事態になりました。
このようなことを背景に、一般のコーヒーと差別化するものとして、スペシャルティコーヒーという概念が生まれました。スペシャルティコーヒーは、コーヒー農園を守り、高品質なコーヒー豆の生産環境を整えるために必要不可欠な概念だったと思います。そして、それは、僕のようなコーヒー好きな消費者にとっても、メリットであると思います。
スペシャルティコーヒーであるために必要なこととは?
前述したようにスペシャルティコーヒーとは、ハイクオリティであることです。そのハイクオリティこそがスペシャルティコーヒーである所以です。だから、普通のコーヒーに比べて高いんですよ!という機能と意味です。そのために必要なことが、トレーサビリティとサステナビリティです。
スペシャルティコーヒーは高品質なコーヒー、つまり、ハイクオリティであることが必須事項であるため、「農園からコーヒーカップまで(From Seed To Cup)」の徹底した品質管理が必要となります。
それをを実現するために欠かせないのがトレーサビリティです。 コーヒーにおけるトレーサビリティは生産から流通まで追跡可能な状態を指します。トレーサビリティにより、流通経路が明確にされ、コーヒーの品質に対して、信頼性の担保となります。
サステナビリティ(持続可能性)は、環境、社会、経済の側面をバランス良く考慮しながら、現在のニーズを満たすだけでなく、将来の世代にも資源を守り続けることを目指すアプローチのことです。
スペシャルティコーヒーにおけるサステナビリティには、3つの要素が関係しています。
①環境への影響の最小
スペシャルティコーヒーの栽培や生産において、環境への悪影響を最小限に抑えることが求められます。
持続可能な農法や水資源の効率的な利用、生物多様性の保護などが重要な要素となります。
また、農薬や化学肥料の使用を制限し、土壌や水源の汚染を防ぐために有機栽培や自然栽培の取り組みが行われることもあります。
②社会的な公正
スペシャルティコーヒーの生産者や労働者の福祉を保護することも重要です。
フェアトレードや直接取引などの取り組みにより、生産者に公正な報酬を提供し、労働条件や人権を守ることが求められます。
③経済的な持続性
スペシャルティコーヒーの価格設定において、生産者が適正な利益を得ることが重要です。
コーヒーの価格が適正に設定されず、生産者が十分な収入を得られない場合、持続可能な生産が困難になる可能性があります。したがって、価格の透明性や適正な取引関係の構築が求められます。
スペシャルティコーヒーと普通のコーヒーとの違いとは?
自分の体験から、コーヒー豆のクオリティ、風味、価格が大きな違いだと思います。
それでは、具体的に何がどう違うのか、調べてみました。
①クオリティ(品質)
スペシャルティコーヒーはハイクオリティで特徴的な味わいを持つことが特徴です。クオリティの部分については、前述したように、徹底した品質管理と流通経路が明確であることということです。加えて、適切な栽培方法、収穫技術、焙煎のスキルを持つ専門家によって生産されるため、それぞれの地域や栽培方法で特徴的な味わいを持ちます。
一方、一般的なコーヒーは、大量生産やブレンドによって、品質よりも一貫性のある味わいを提供することが目的とされているため、クオリティ重視ではないということです。
②風味
風味の違いをもたらすのは、栽培方法だということです。
スペシャルティコーヒーは、通常、高地や特定の気候条件で育つ特別な品種のコーヒーチェリーから生産されます。
また、環境への影響を最小限に抑えるために、有機栽培や持続可能な農法が好まれます。
一方、一般的なコーヒーは、広範囲での大量生産を目指して一般的な品種が使用され、農薬や化学肥料がより頻繁に使用されることがあります。
③価格
スペシャルティコーヒーは一般的に高価です。これは、高品質のコーヒーの生産には追加の手間や専門的な技術が必要であるためです。
一方、一般的なコーヒーは大量生産や低コストを追求するため、比較的低価格で入手できます。
そして、何より消費者の体験という部分で大きな違いがあると思います。
スペシャルティコーヒーは、コーヒージャンキー(僕のこと)や風味を重視する消費者に向けて提供されることが多いです。
そのため、専門的な知識や味のニュアンスを楽しむための情報が提供されることがあります。
一方、一般的なコーヒーは、一般的な需要に合わせて提供され、一貫性のある味わいと手軽さを重視されるということです。
スペシャルティコーヒーさん来日したのはいつ?
スペシャルティコーヒーの日本の到来の前に簡単にコーヒーの歴史について、調べてみました。
コーヒーの歴史を語るのには、コーヒーの3つの波について知っておくことが重要です。
コーヒーは、「ファーストウェーブ~セカンドウェーブ~サードウェーブ」というコーヒーの「文化的変遷」があるということです。
そして、今は、サードウェーブで、サードウェーブコーヒーはコーヒー文化のトレンドや流行に焦点を当てた言葉です。
それに対して、スペシャルティコーヒーは、コーヒー自体をカテゴライズする言葉です。
つまり、サードウェーブコーヒーがコーヒーの「文化的変遷」で、スペシャルティコーヒーは、「コーヒーの生産体制の変遷」なので、同じ意味ではありません。
発祥年代 | 日本への到来 | 特徴・文化 | |
ファーストウェーブ | 19世紀 | 1960~1990年代後半 | ・大量生産大量消費を重視 ・浅煎り嗜好 |
セカンドウェーブ | 1960年代 | 1996年 | ・シアトル系カフェ ・深煎り嗜好 |
サードウェーブ | 1970~2000年代初頭 | 2015年 | ・コーヒーを飲む「体験」の重視 ・浅煎り嗜好 |
#日本遅くね
スペシャルティコーヒーは、日本において比較的最近になって普及しました。
正確な日付や年を指定するのは難しいですが、スペシャルティコーヒーの人気が日本で高まったのは、2015年くらいです。
スペシャルティコーヒーの現状とは?
日本のコーヒーシーンにおいて消費者のコーヒーへの関心が高まり、より高品質なコーヒーへの需要が広がってきました。
特に、若者を中心にコーヒーに対する知識や興味が深まったことが一因とされています。
また、日本国内のコーヒーロースターやバリスタの技術レベルが向上し、スペシャルティコーヒーの栽培方法や焙煎技術を取り入れることができるようになりました。
これにより、国内でスペシャルティコーヒーの品質向上や普及が進みました。
現在では、日本国内には多くのスペシャルティコーヒーロースターやカフェが存在し、高品質なコーヒーが提供されています。
僕がオープンした「GOCCO COFFEE STAND」も焙煎はしておりませんが、日本の美味しいスペシャルティコーヒーを探して、提供するスペシャルティコーヒーのセレクトショップです。
これからも、自分の友達や仕事関係の方々、そして、近隣の方、どこかで知ってくれた方にスペシャルティコーヒーを通して、素敵な出会いができればと思い、豊かなコーヒー体験を提供できるよう頑張ります。
GOCCO COFFEE STAND
住所:〒160-0008東京都新宿区四谷三栄町14-21リンクB1階
営業時間:月曜~金曜 AM10:00~PM18:00が基本ですが、本業の兼ね合いで営業時間が変動する場合がございます。