2022年度 デザイナー必見。これは観たい展覧会5選

今年は各地の芸術祭も続々再開し、都内、地方問わず、素晴らしい企画展が目白押しです。
特に現代アートの重鎮の展覧会は貴重な機会。
デザイナーの方やデザインを勉強されている方は、インプットのためにあちらこちらに出歩いていると思います。ぜひお出かけの参考にしていただければ幸いです。

1. 21_21 DESIGN SIGHT
「クリストとジャンヌ=クロード ”包まれた凱旋門”」

昨年9月にパリの凱旋門で行われたアートプロジェクト「包まれた凱旋門」を紹介する企画展は、クリストとジャンヌ=クロードと生前より親交のあった三宅一生さんとの縁で実現した、貴重な展覧会です。
昨年9月の凱旋門の様子はインスタグラムなどのSNSでも多くの一般の方が撮影した画像が拡散されました。
コロナ禍で渡航制限もあり、現地で見ることができた方は多はないでしょう。
彼らのプロジェクトは多くの資料が残されており、映像のスクリーンも巨大で、実際に使われた布などの素材も、インパクト大の展示がされており、とても充実しています。
資料、映像を全て見るには3時間ほどかかるかと思いますので、ファンの方は余裕を持って行くことをお勧めします。

https://www.2121designsight.jp/program/C_JC/

21_21 DESIGN SIGHT公式サイト
※詳しくは公式ウェブサイトよりご確認ください

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会期2022年6月13日(月)- 2023年2月12日(日)
会場21_21 DESIGN SIGHT

2. 東京国立近代美術館「ゲルハルト・リヒター展」

1932年、ドイツ東部出身のゲルハルト・リヒターは今年90歳になる今も作品を作り続けている現代アートの最重要人物です。新作を発表するごとに作風も異なり、一貫してクールです。感情に訴えるという表現ではないため、親近感も湧きにくく、難しさも感じますが「絵画表現、ペインティング」の可能性を切り開いてきた、初期からのさまざまなシリーズを一挙に鑑賞できる機会は滅多にないので必見です。

https://richter.exhibit.jp/

「ゲルハルト・リヒター展」公式サイト
※詳しくは公式ウェブサイトよりご確認ください

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会期2022年6月7日(火)~10月2日(日)
会場東京国立近代美術館

3. 国立新美術館「李禹煥展」

李禹煥(リ・ウファン)の大規模な回顧展は東京では初、「李禹煥 余白の芸術展」(横浜美術館、2005年)以来となります。日本の現代美術の重要な動向の一つ「もの派」の主要人物です。日本の美術館にも多くの作品が収蔵され、一部の作品を観ることができるものの、今回は初期から新作までが一堂に会するまたとない機会です。

https://leeufan.exhibit.jp/

「李禹煥展」公式サイト
※詳しくは公式ウェブサイトよりご確認ください

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会期2022年8月10日(水)~11月7日(月)
毎週火曜日休館
会場国立新美術館

4. DIC川村記念美術館「カラーフィールド 色の海を泳ぐ」

千葉県佐倉市にあるDIC川村記念美術館で開催中の本展は、「マーヴィッシュ・コレクション」とDIC川村記念美術館の収蔵品による、アメリカを中心地として発展した抽象絵画の潮流「カラーフィールド」を紹介する企画展です。フランク・ステラ、ケネス・ノーランド、モーリス・ルイス、ヘレン・フランケンサーラーなど、作品サイズも大きいものが多く、色彩の抽象芸術の世界を堪能できます。
ファンの多いこちらのコレクションと併せて注目の展覧会です。この企画展のオリジナルグッズやカフェの特別メニューも評判で、1日ゆっくりしたいところ。1日1往復、東京駅からも直行バスが出ているようです。

https://kawamura-museum.dic.co.jp/art/exhibition/

「DIC川村記念美術館」公式サイト
※詳しくは公式ウェブサイトよりご確認ください

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会期2022年3月19日(土) - 9月4日(日)
会場DIC川村記念美術館

5.京都中央信用金庫 旧厚生センター「BRIAN ENO AMBIENT KYOTO」

「ヴィジュアル・アートに革命をもたらしたブライアン・イーノによる音と光のインスタレーション展」が
築90年の歴史ある建築物「京都中央信用金庫 旧厚生センター」で開催中です。世界が注目するイーノの動向ですが、コロナ禍以降始めてのインスタレーション展、これから夏休み期間となるので学生さんや多くの方が訪れるのではないでしょうか。早めの日時指定予約で予定を立てたいところ。

https://ambientkyoto.com

「BRIAN ENO AMBIENT KYOTO」公式サイト
※詳しくは公式ウェブサイトよりご確認ください

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会期2022年6月3日−8月21日
会場京都中央信用金庫 旧厚生センター
〒600-8219 京都府京都市下京区中居町七条通烏丸西入113

writer:
株式会社ベートーベン グラフィックデザイナー
YUKO SAKAMOTO

アート、グラフィックデザインなどを学んだのち、イラストレーターの活動を経て、手仕事の商品を扱う日本橋の百貨店内の店舗で販売員も経験。アートやものづくりへの造詣がある。その後、デザイナーへと転身。チラシ、ポスター、ウェブデザイン、展示会パネルや映像内グラフィックなどあらゆるビジュアルをさまざまなテイストに幅広く対応。

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