コーポレートサイト制作
のポイントと活用事例
コーポレートサイト制作 はどのように進めたらいいのか?自社を知ってもらうのに重要な「コーポレートサイト」。取引先や、求職者、メディアからの問い合わせなど、様々に訪れる方に自社を正しく理解していただくために、サイト情報を充実させることが、日々の広報活動としてとても重要になります。
では、どのようなコーポレートサイトを作れば正解なのか?
それはコーポレートサイト制作の目的によって異なります。
様々な事例をご紹介しながら、コーポレートサイトの果たすべき役割について、ご紹介いたします。
コーポレートサイト制作 のポイント
1.まずは目的を決める
何のためにコーポレートサイトを作るのか、目的とサイトの役割を決めることが最初になります。会社のブランディングのため、商品訴求のため、採用のため、企業によってその目的は様々です。
まずは、何故コーポレートサイトを作ることになったのか、作ったことでどのような効果を望んでいるのか、を社内で相談してみましょう。
会社のブランディングが目的の場合
企業や製品・サービスのブランディングが目的の場合、まずは多くの人に認知されるようSEOやサイトのコンテンツを意識したサイト設計が必要です。その上で、サイトを訪れるユーザーに企業が提供する価値を体験していただき、好きになってもらうことがゴールになります。
サイト設計時には、「どのようなキーワードで訪れるユーザーを獲得したいか=SEO」、「お客様にどのような価値を提供できるか=コンテンツ」を考え、そこで出た戦略をもとに制作していくことが大切になります。
コーポレートサイトを正しくブランディングすることができれば、価格や仕様だけではなく、御社のブランドに好意を持って購入してくれるお客様が生まれます。
▼ブランディングサイト事例
お土産物で話題となった「PRESS BUTTER SAND」のホームページ。365日のギフトブランドを目指す同社のサイトは、パララックスの動きをふんだんに使い、普通のwebサイトとはちょっと違った動きが楽しめる、ワクワクが詰まったサイトに仕上がっていました。ギフトを贈られた方がこのサイトをみたら、ワクワクしてきっと今度は別の人にこのお菓子をプレゼントしよう、と思うのではないでしょうか。
商品訴求が目的の場合
製品・サービス訴求が目的の場合は、お客様が御社の商品やサービスに魅力を感じ、購入、そして、定期的な顧客になってくれるよう、集客・販売・育成を行っていく必要があります。
商品の魅力は何なのか、他社との差別化ポイントは?お客様をワクワクさせているか、を考えながら、制作していくことがとても大切です。
また、新規ユーザー・既存ユーザー・再アクセスした見込ユーザーなどに分けて、コンテンツを準備し、購入につなげていくこともとても大切です。
▼ECサイト事例
使い勝手の良いおしゃれなキッチンツールを販売するECサイト「Y-YACHT STORE & COOK」。まるで雑誌をみているような感覚で、ひとつひとつのキッチンツールが丁寧に紹介されています。70年以上もの歴史を持つキッチン関連の商社が運営するサイトです。ECサイトもただ買うだけでなく、まるでウィンドウショッピングのような丁寧な接客をECサイト上でしてもらうと、購買意欲が上がりますよね。
採用への誘導が目的の場合
求職者は、求職サイトだけでなく必ずと言っていいほど、企業のコーポレートサイトにアクセスします。求職サイトでは掴みきれない企業の雰囲気や取り組みについて、知りたいのです。
採用を意識したサイト作りをする場合は、求める人材像を決め、そのターゲットに向けての情報をコーポレートサイト内に用意しておくことがとても大切です。また、会社の雰囲気を伝えるために、社員インタビューなどのコンテンツ(動画なども)を掲載しておくのも良いでしょう。
コーポレートサイトだけでなく、SNSを使って日頃の会社の状況を紹介している企業もあります。
▼採用サイト事例
採用に力を入れている企業は、コーポレートサイトとは別に毎年趣向を凝らした採用サイトを制作することも多いです。無数にある企業の中から自社を選んでもらうためには、自社の魅力をしっかりとアピールすることがまずは大切だからです。また、会社の考え方や求める人材像を明示しておくことで、採用後のミスマッチが起こる確率も随分改善されます。
株式会社イプロス採用サイト
2.ターゲットを設定する
目的と役割が決まったら、ターゲットの設定です。おおよそのターゲットは、目的と役割を決めた時点で見えてくると思いますが、複数のターゲットが存在した場合、きちんと優先順位を付けておくことも重要です。取引先もメディアも、採用も…となってしまうと、情報が散乱し読む側にとって見づらいサイトになってしまうからです。
かといって、ターゲットはなかなか1つには絞れません。優先順位をつけ、メインターゲット以外のターゲットにはその情報が載っているページへのわかりやすい導線を用意し、目的のページへストレスなく辿り着ける工夫をしましょう。
メインターゲットを決めることによって、サイトのレイアウトやデザインの方向性も見えてきます。
3.掲載する情報の精査と優先順位付け
ターゲットの優先順位が決まったら、次は掲載する情報です。会社情報やお問合せ、アクセスなど基本情報とは別に、どのような情報を載せるか、どのように載せるかを精査していく必要があります。
ターゲットが求めている情報を想定する
2でターゲットの設定を行ったら、それぞれのターゲットが求めている情報は何かを社内で話し合いましょう。
ターゲットにとって有益な情報を掲載し、何度もサイトを訪れてもらうことが狙いです。
最近では、コーポレートサイトにコラムを設置するケースも見られます。業界ならではのお役立ち情報を定期的に掲載することで、既存ユーザーが何度も訪れてくれたり、サイト検索からコラムページへと新規ユーザーが訪れる入り口になります。
▼コラムページ事例
弊社でも企業の広報に関わる様々な情報を定期的にご紹介しています。コラム記事を見てくださった方からお問合せをいただいたり、ご質問をいただき、「ターゲットがどういった情報を求めているのか」、を知る機会としてもとても貴重な役割を担っています。
競合他社との差別化ポイントを決める
掲載コンテンツを決める際に、競合他社がどのようなコンテンツを掲載しているのか、もチェックしておく必要があります。その上で、御社ならではのコンテンツを掲載し、他社との差別化を図ることで、「御社の特徴」が浮き彫りになります。
最近では、様々なサイトを集め、デザイン集としてまとめてくれているサイトがあります。
ジャンルも分けられており、自社の業界の類似サイトを比較するのにとても便利です。
4.コーポレートサイト公開後の運用方針を決める
掲載するコンテンツを決めたら、いよいよコーポレートサイトの制作に入りますが、あらかじめ更新頻度も決めておくと良いでしょう。どういったコンテンツをどのくらいの頻度で更新していくのか、担当は誰なのかなどを決めておくことで、作って終わりのサイトになりません。
コーポレートサイトは出来上がってから、どのように運用していくかで、ターゲットの反応が全然違ってきます。
戦略的に更新をし、その反応を見ていくことで、コーポレートサイトが日に日にブラッシュアップされていきます。
定期的な更新を前提に、CMSでの制作がオススメ
コーポレートサイトを作ったら定期的に更新をしていくことになります。その都度、制作会社に依頼するのは、手間も費用もかかりますので、wordpress等を導入し、ある程度は自社で更新ができる仕組みにしておくことをお勧めいたします。
弊社でコーポレートサイト制作を担当させていただく場合は、まずはHTMLデータでのご納品をし、数ヶ月様子を見て、更新したい箇所が見えてきたらHTMLデータをwordpress化する、という2段階でのご納品スタイルをご提案させていただいています。
これにより、コーポレートサイトにかける費用も最適化でき、サイトのSEO対策などにも効果的だからです。
コーポレートサイト活用事例
■SEOを考慮したコンテンツ豊富なコーポレートサイト
株式会社100
https://www.100inc.co.jp/
株式会社100は、HubSpot導入及び活用支援を行う同社のHPは、コーポレートサイトのコンテンツが豊富。会社名に連動させた「愛と熱量の100のこと」というコーナーでは、会社の特徴を100個並べて紹介。ブログコンテンツも充実しており、見ていて飽きないサイト構成に。
■多数の実績で、会社のカラーを伝えるコーポレートサイト
6秒企画
https://www.sixseconds.co.jp/
web動画制作を専門とする株式会社6秒企画。近頃流行りのショート動画の中でも6秒動画は最たるもの。これまでの実績をサイトのトップで並べ閲覧できる構成に。
■ブランディングイメージの伝わるコーポレートサイト
壁面などのタイル用の釉薬を作る玉川釉薬は、タイルをイメージしたデザインと鮮やかな釉薬の色でコーポレートサイトを制作。パララックスデザインを用いて、世界観を美しく表現しています。
■マンガで伝えるリクルートサイト
DHF
http://www.dhf.co.jp/recruit/special/
高周波誘導加熱を応用した独自性の高いサービスを提供する第一高周波工業は、同社の取り組みをわかりやすく伝えるために、プロジェクトストーリーを漫画化し、紹介。企業に興味を持つきっかけとして、読みやすい漫画を導入することで、間口が広がるよう工夫されています。
成果の出るコーポレートサイトとは?
改めて成果の出るコーポレートサイトをまとめると以下の通りです。
1.ターゲットに合った情報提供をしている
2.情報への導線が良い
3.誰もが見やすいデザインである
4.ユーザーの動向を定期的に分析している
5.常にサイトの改善をしている
1.ターゲットに合った情報を提供している
ターゲットに合った情報を提供できているかどうかは、公開後のWeb解析で判断します。Googleアナリティクスなどの解析ツールを必ず設定し、掲載した情報がターゲットにどの程度見られているか、その後のサイト上での動きは想定した通りになっているかなどをチェックします。期待通りになっていない場合は、サイトの改善を行いましょう。
2.情報への導線が良い
ユーザーが目的の情報にたどり着くまでの導線がスムーズであることも重要です。導線はできる限り最短にするよう、サイト構造を整理しましょう。また、ページを見た後の次のページへの誘導導線を設定することも大切です。
留意すべきポイントは5つ。
・コンテンツデザイン
導線設計において、コンテンツデザインは最も重要な要素です。わかりにくいコンテンツデザインは最初の段階で離脱する可能性が高くなってしまうので、「ユーザーにとってわかりやすいデザインになっているか」を客観的な視点で判断し制作することが大切です。
・内部リンク
内部リンクは、ユーザーの利便性を高めるだけではなく、SEO内部対策としても有効です。内部リンクでは、関連するコンテンツをリンクさせ、ユーザーをいかに離脱させないかが重要です。
ユーザーがコンテンツを閲覧する上で、疑問が発生する可能性があれば、その解決策が提示されているコンテンツの内部リンクを設置しましょう。
・コンバージョンボタン
「お申し込みはコチラ」「商品購入」など、Webサイト上で目的を達成するためのボタンです。
ユーザーが最も興味が上がっているタイミングで、すぐにコンバージョンボタンを設置できるよう、配置やデザインを工夫しましょう。Webサイトによっては、コンバージョンボタンを常に固定し、いつでもコンバージョンを獲得できるようにしている場合もあります。
・行動を促すナビゲーション
どこにどんなナビゲーションを設置するか、ユーザーの行動心理を考えながら自然な場所に自然なナビゲーションボタンを設置しましょう。
ナビゲーションボタンの種類は
・Webサイト内部の検索機能
サイトコンテンツのボリュームが増えてくると、サイト内の情報を検索できる機能があると便利です。「フリーワード」や「カテゴリ」で検索できる機能を準備しましょう。
3.誰もが見やすいデザインである
あらゆる人が訪れるコーポレートサイトは、幅広い年代にとって見やすいデザインにする配慮が必要です。文字サイズやスクロールの方向性、直感的にわかりやすいデザインになっているかなど、複数の人に意見を聞きながら判断していきましょう。
4.ユーザーの動向を定期的に分析している
コーポレートサイトをより良いものにしていくためには、サイト分析は必須です。Googleアナリティクスなどの解析ツールを導入し、サイトを訪れたユーザーがどのような動きをしているのかを定期的にチェックしましょう。
また、サイト分析を行うにしても目標設定が必要です。あらかじめ設定していた目標を叶えられているか、をチェックしながらサイト分析を行うようにしましょう。
5.常にサイトの改善をしている(運用方webサイト)
サイト分析の結果出てきた課題点をもとに、サイトを改善しましょう。このPDCAサイクルを繰り返し実行していくことで、Webサイトを常に最良の形へと改善し続け成長させていきます。
執筆:
西出実華
大手企業広報コンサルから個店の事業プロデュースまで、少数精鋭、手作り、作り合わせにこだわるオールラウンドプロデューサー兼ライター
学生時代吉本新喜劇の脚本家に弟子入り、その後舞台演出家助手、イベント制作会社プロデューサー、web制作会社取締役を経て2010年、ベートーベンを立ち上げ。自身は、CEO、プロデューサー、ライターを兼任し、これまで数多くの企業様のPRやプロモーションを手掛ける。大手印刷会社顧問も兼任。その他、忙しい大人を応援する!をテーマに、出張型スクール「大人の学校」を日本全国規模で展開中。イベント業界を目指す学生に向けて、専門学校や大学などで抗議活動も行う。アートプロジェクトにも積極的に参加。
<映画>Documentary movie「KATSUO-BUSHI」エグゼクティブ・プロデューサー 海外映画祭にて(AFI DOCS等多数)オフィシャルセレクションに選ばれる。