(自宅での)映像編集に必要な機材をご紹介!映像ディレクターの作業机の上
コラムを書かなくてはいけないのだが、何を書けばいいかわからない。そんな時、ふと自分の荒れ果てた机が目についた。
「一旦整理してから作業しよう」
と思うのはいつものことだが、片付けながらコラムも書けるのではないかということで、今回のテーマである「映像ディレクターの作業机の上」にあるものを紹介していきたい。
自己紹介
まず、私は映像ディレクターとして日々の業務に没頭しています。私の場合年間を通じて、現場でのディレクション作業3割、構成や連絡メールなどの制作作業2割、編集5割と、かなり編集に時間を割いているディレクターです。ですので、主に仕事はパソコンの前。腰痛と片頭痛を抱えながら、今日もひたすらにキーボードとマウスを触って、もはや体の一部と化しています。
黒い相棒
まず、私が向かっているこのパソコンという名の相棒は、今となっては販売もされていない伝説のiMac Proです。
アメリカ、台湾での生活から帰国して、当時真っ先に目についたのがこの真っ黒なボディと、ハイスペックなパソコンでした。それまではmac book proを使用していたのですが、当時はまだ薄型でもなく、持ち運びできるものの、重すぎる。
そしてバッテリー部分がかなり膨らんできていたため、泣く泣く引退を決意させました。レンダリングに相当時間を取られていましたが、あれはあれで思い出深いものがあります。
とは言いつつも、この黒い相棒もすでにだいぶベテラン選手で、そろそろ引退が囁かれているのも事実です。パソコンというのはどうにも消耗品で、かつどんどんハイスペックな若手が登場してくるものですから、嬉しいやら寂しいやら。
購入する際に気にしたポイントとしてはメモリとプロセッサです。
これが自分の行う作業にあっているか、オーバースペックではないかなどを確認して購入しました。購入してもう数年経っていますが、しっかりと事前に確認して購入したため、今でも現役続けられていますし、不満もそれほど多くはありません。
ただ、次回このようなデスクトップパソコンを購入する際に気をつけようと思った点があります。
それは、「パソコンの通気口も気にしておく」です。購入して、設置する際、埃が多く溜まってしまうような場所には置かないようにします。そして机の上も清潔にします。
年月が経ち、埃がいつの間にかたまり、パソコンの通気口内に侵入し、パソコンの温度調整がうまくいかなくなります。そうなると、いろいろなトラブルが起こっていきます。
特に私のiMac Proはとにかくずっとうるさい。AfterEffectやPremire Proなんかを起動して、少し作業すると、すぐに呻きます。そして、ひどい時にはブラックアウトです。
ですので、もし新調する際には、埃は大敵であるということ肝に銘じて、新戦力を迎え入れたいと思います。もちろん、今のパソコンも気にしてはいますが、一回埃が溜まってしまうとメンテナンスに出さないといけないので、「飲んだら乗るな」ばりに「買ったら、埃を貯めるな」です。
切り離されたもう一つの右手
次はマウスです。私の使用しているマウスはLogicoolのMX2300GRです。
これを使う前はApple純正のマウスでした。そちらでも全然よかったのですが、充電している最中はうまく使えなくなるのが結構負担だったんです。
そして購入したこのロジクールのマウスなんですが、まぁ一度使ったらやめられない。
押せるボタンが7もあって、各ボタンに自分でアクションを割り当てます。編集ソフトによっても変えられるので、とっても便利です。キーボードでコントロールするのも全然OKなのですが、マウスのワンプッシュでたとえばギャップを詰めたり、カットしたり、ペーストしたり、マウスの上部についているホイールを指でクリクリと回せば、拡大縮小や、シークエンスの移動、それらのアクションを瞬時に行えてしまうので、作業効率が1.5倍はアップしました。
またパソコン間の移動や、パソコンごとでのマウス切り替えも簡単に行えてしまうので、ノートパソコンとデスクトップパソコン両方でも使えて便利です。
もはや切り離されたもう一つの右手です。
ちなみにキーボードは今でもApple純正のものを使用しています。キーボードの上に誤って座ってしまって、少し歪んでますが、まだまだ現役です。
黒い相棒2
デスクトップパソコンの他に持ち運びのできるノートパソコンも使用しています。
それはMac Book Air (M2チップ搭載)です。Mac Book Proを購入して、出先でも編集バリバリしたい!という気持ちもあったのですが、ここはあえてのAirでした。
ただ、薄さ軽さを優先しつつも、中身はフルスペックのものを搭載させました。
やはりどうしても出先で編集が必要な時はあります。軽さ薄さをキープしつつ、なるべくレンダリング速度を落とさないようにと思い、フルスペックを決断。
するとどうでしょう。全く問題ない。もちろん重い作業は黒い相棒1に比べてややパフォーマンスが落ちるのですが、全く不快感なく使えています。
そして何よりも軽い!撮影現場でこのAirを持ちながらディレクションできちゃうほどの軽さ。USB-C端子を直接させる穴が少ないのは難点かもしれませんが、撮影データを取り込む程度なら全く問題なしで、いつも助けられています。音はiMacProの重低音は出ませんが、必要十分です。
分離された脳みそ
編集に欠かせないものの一つとして撮影素材やグラフィックデータを入れているのがSSDです。私がいつも使っているのが、最大2000MB/秒のデータ転送ができるサンディスクのエクストリームポータブルプロです。
1000MB/秒のものでも申し分ないのですが、その倍ということで、まさにサクサクです。撮影素材の取り込みも速いです、編集もカクツキがほとんどありません。(もちろん思いデータになってくるとそんなことはないです。)そして何よりも小さい!机の上がスッキリです。
注意しなければいけないのが、すごく単純なのですが、USB-C Lightning ケーブルとサンダーボルトケーブルをちゃんと使い分けるということです。
どちらも形はほぼ一緒ですが、サンダーボルトケーブルでないと、SSDの持っているパワーを活かしきれません。もはやワークデスクの上にはサンダーボルトケーブル3もしくは4のみを置いておくべきかもしれません。
直感を刻み込む
編集する前や編集している最中、ポッとアイデアが出たり、次の次の次の工程あたりをイメージすることがあります。そんな時はやっぱりメモとペンがなくてはなりません。直感をすぐにメモに書きなぐる、この後やるべき工程をしっかり書いておくなど、とても大事な目録を、直感的に即効性を持って記録することができるメモとペン。
私はメモ帳として汎用的なA4の、黄色の紙が特徴的なリーガルパッドを使用してます。ざざざっと書けますし、なんだか書いている感触も気持ちが良い。A4で大きめなので、サイズも気にせず書けてしまいます。
一方で、持ち運びには不向きなので持ち運ぶ際には、コンパクトなモレスキンのノート(無地)を使ってます。これもまた書き心地が抜群で、しかも頑丈。愛着のわくノートです。
痛みとともに
最後に、椅子です。仕事柄机の前に1日中座っていることも多い私は、腱鞘炎と腰痛と共に生きています。腱鞘炎には手首クッションを使ったりしてなんとかやり過ごしているのですが、腰痛はやり過ごせない。姿勢をよくしたりたまに立ち上がってストレッチもするのですが、まずは座っている状態をいかに快適にするかという課題に私は椅子とクッションに投資しました。
椅子は汎用的なゲーミングチェアを使用しています。ただこれだけでは満足のいきません。そこでスポーツ選手も愛用しているという噂のエアウィーブのクッションを使っています。腰痛が減ったかどうかまだ実感はないですが、お尻が痛くなくなりました。きっと腰痛もある程度軽減できている、、、はず。
そしてゆくゆくは昇降型デスクにして立ちながら編集、みたいなこともしていきたいなと思っています。
いかがでしたでしょうか?皆さんも身近な環境から見直して、より良いワークライフをお過ごしください!